こんにちは。兼子です。
2022年12月現在、様々なメーカーがお絵かき用液晶タブレットを発売されております。
少し前まではお絵かき用タブレットはWacom一択って感じでしたが、今やそんなことはありません。
性能も良く、そして安い!そんなタブレットがゴロゴロと発売されております。
正直あまりに多すぎて選ぶのが困難に感じる方も多いと思う。
そんな方に向けて、以前HUION、GAOMON、XPPenの液タブの比較をした記事を書いたのですが、大分情報が古くなってきたし、新たに液タブを発売している会社が多くでてきました。
というわけで今回はそんな性能が良さげで値段も安い16インチ液晶タブレット5機種の比較を新たに書いていこうと思います。
※正確には16インチぴったりではありませんが、ここでは16インチ表記としております。
これから液タブを買いたい人や、各社の性能を比較したい人は是非参考にしてみてください
格安タブレットメーカー5社の16インチ液タブの比較
今回比較していくのはHUION、GAOMON、XPPen、UGEE、Artisulの5社。
他にも発売しているメーカーはあると思うけど、今回はこの5社にしぼって比較していきます。
比較サイズは16インチ
サイズに関しては各社色々だしていますが、ここでは16インチのみに絞ります。
個人的には16インチサイズって絵を描くには十分な大きさだと思います。
13インチを使ってた時はちょっと小さい気がしたけど、16インチにしたら気にならなくなった。
しっかり長時間液タブで絵を描きたいなら16インチ以上を買うのを個人的にはおすすめします。
ただ逆に言えば、持ち運ぶには正直デカい。
商品紹介に「持ち運びにも最適!」なんて事も書いてあったりするけど、頻繁に持ち運ぶなら13インチ以下の方が良いと思う。
比較解像度はフルHD
また、16インチでも液晶解像度が高い物や低い物を発売しているところもありますが、解像度に関してはフルHDの製品で統一しております。
個人的には16インチサイズならフルHDでも充分綺麗かと思います。
実際以前16インチサイズのフルHD画質の液タブを使っていましたが、粗さなどはほとんど気になりませんでした。
よほど鮮明な画質に拘りたい!ってわけでなければ、フルHDでも問題ないかと思います。
逆に16インチで4kだとツールが極小サイズになるため、拡大表示しないと使えない!って意見や、PCや画面に負荷がかかるため発熱することがあり、あまりおすすめしない。って意見もあったりします。
そんなわけで個人的にはフルHDでも充分だと思いますので、今回はフルHDのもので比較します。
5機種の主なスペックの比較
※スマホは横にスクロールできます。 | HUION | GAOMON | XPPEN | UGEE | Artisul |
画像 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
名称 | Kamvas16 | PD156 PRO | Artist 16セカンド | U1600 | SP1603 |
価格(2022年12月時点のAmazon価格) | 44,999円 | 37,999円 | 49,980円 | 42,999円 | 43,999円 |
液晶 | IPS フルラミネーション加工 | IPS フルラミネーション加工 | IPS フルラミネーション加工 | IPS フルラミネーション加工 | IPS フルラミネーション加工 |
画面解像度 | 1920×1080 | 1920×1080 | 1920×1080 | 1920×1080 | 1920×1080 |
色域 | sRGB120% | 88%NTSC | 90% NTSC sRGB127% | 90%NTSC sRGB127% | 90%NTSC sRGB128% |
ペン | 8192レベル 充電不要 | 8192レベル 充電不要 | 8192レベル 充電不要 | 8192レベル 充電不要 | 8192レベル 充電不要 |
ショートカット | 10個 | 9個+ホイール | 10個 | なし | 14個+リングホイール |
精度(視差) | ±0.3mm (センター) ±2mm (コーナー) | ±0.5 mm (センター), ±3mm (コーナー) | ±0.5 mm (センター), ±1mm (コーナー) | ±0.5 mm (センター), ±1.5 mm (コーナー) | 不明 |
サイズ | 423.52 x 253 x 12 mm | 442×274×12.5mm | 434 x 255.8 x 12.89 mm | 402 x 263 x 14.74 mm | 456.5×258×9mm |
重量 | 1.26 kg | 1.3kg | 1.42 kg | 1.32 kg | 1.3 ㎏ |
スタンド | あり | あり | なし | なし | あり |
Android | 一部対応 | 非対応 | 一部対応 | 一部対応 | 一部対応 |
発売年 | 2020 | 2019 | 2022 | 2022 | 2021 |
Amazon評価(2022年12月) | 4.5 | 3.9 | 4.3 | 4.0 | 4.3 |
※値段表記はクーポン等を考慮していない価格になっております
どれも高くても5万円以内、安い物だと3万円台と比較的安い値段設定となっております。
HUION Kamavas16の特徴
HUIONの液タブ、Kamvas16の特徴はペンの沈み込みが大幅に改善したPW517が使用されている事や、液晶画面をオフにして、完全に板タブ化して使うことができます。
実際自分はPW517が使われているHUIONの液タブ、Kamvas12を使用したことがあるのですが、ペン先の沈み込みはほぼ感じられず、使い心地もかなり良かったです。
また、本体重量も1.26キロと、今回比較した5製品の中でも1番軽くなっております。
Kamvas16の悪い口コミ
批判的なレビューは
・フィルムが傷がつきやすい
・画面下部が写らなくなる(初期不良?)
・ショートカットキーの不具合
といった意見がみられた。
耐久性に関する批判が多い反面、描き心地の批判は少なかった。
耐久面に関しては不良品の可能性もあるので、保証期間内なら交換してくれる可能性が高いと思う。
公式ストアで買うと、保証期間が倍の2年になる特典があるので、心配な方は公式ストアから買うと安心かもしれない。
個人的にKamvas12を使ってみて感じた気になる所は、ペン先が結構太い所で、もう少しペン先が細かったらかなり描きやすいと感じました。
ペン先を短くすることで、沈み込みが少なくなり、安定した描き心地になっているんだけど、削ってない鉛筆って感じになってしまっている。
ただ沈み込みは以前のペンと比べてかなり解消されていて、ほぼないレベル。
GAOMON PD156PROの特徴
PD156 PROの一番の特徴は値段の安さ。
唯一4万円を切る価格。
性能に関しても決して悪いわけではなく、液晶はフルラミネーション加工されたIPS液晶だし、ペンは筆圧検知レベルが8192段階で充電不要となっております。
PD156 PROの悪い口コミ
こちらの製品の批判的な口コミは
・接続が不安定(主にMac)
・画面端の視差がそれなりにある
といった感じ。
初期不良なのか仕様なのかはわかりませんが、Macと相性が悪いようでなかなかうまく繋がらないケースがあるようです。
また、GAOMONのペンは他と比べて沈み込みが結構あります。
最新のペンに関してはわからないけど、このPD156PROに使われているペンは使った事があるので、沈み込みはあると思う。
また視差に関してもコーナーの精度が他製品より結構大きくなっています。
製品自体もやや古く、2019年発売のものなります。
その為Android端末の接続も非対応となります。
XPPen Artist 16セカンドの特徴
Artist16セカンドの特徴は、XPPen最高峰のペンX3Eliteが使われている事や、圧倒的な視差の少なさ。
中央制度は他製品と変わらないけど、画面端の視差が±1㎜とかなり少ない。
なので画面端の描画の際もかなりズレが少なくなります。
また、画面をオフにして完全に板タブにする機能もあります。
ただ値段は他製品と比べて少し高め。
Artist 16セカンドの悪い口コミ
Artist 16セカンドは描き味に関しての批判的なレビューはあまり見かけませんでした。
ただ、スタンドが付かない事や、厚みが気になるって意見がちらほらありました。
液タブって基本スタンドは必須だと思うので、持っていない人は別途買う必要があるかと思います。
また、重さも1.4キロ越えと紹介した中では一番重い。
ペンに関しては、ラバーが無くなってしまった事で、持ちにくくなったという意見もあります。
UGEE U1600の特徴
U1600は今回紹介した液タブの中で唯一ショートカットキーが液タブにつかないシンプルなデザインとなっております。
その分ペンには背面が消しゴムになる機能がついております。
また、こちらの液タブも画面をオフにして完全に板タブにする事が出来ます。
U1600の悪い口コミ
U1600もXPPen同様にペン先にグリップがないので、若干持ちづらいかと思います。
また、液タブにショートカットキーが無いため、普段ショートカットキーを使う人にとっては不便かもしれません。
あとはスタンドもつかないので、別途用意する必要があります。
余談ですが、UGEEは実は2019年にXPPenと合併しているので、名前は違うけど同じ企業になっております。
ただXPPenに比べて日本でのUGEEの液タブの使用者はかなり少ないのでレビュー自体もかなり少なかったです。
Artisul SP1603の特徴
SP1603の特徴はメカニックなデザインとショートカットキーの多さ。
各社どんどん液タブがシンプルな見た目になっていっていますが、Artisulの液タブはゴリゴリのメカニカルなデザインを突き進んで?います。
ホイールに関しても、単に回すだけでなく、押すこともできるそうです。
また、色域に関してもsRGB128%と高色域となっております。
更に付属品も充実していて、液タブスタンドがついてくるし、替え芯も30本ついてきます。
こちらの機種も画面を消して板タブ化して使うこともできます。
SP1603の悪い口コミ
SP1603も描き心地についての、批判的なレビューはあまり見当たりませんでした。
ただショートカットキーの不具合がちらほらあるようです。
初期不良なのか仕様なのかはわかりませんが、ボタンが上手く反応しなかったり、逆にボタンが押され続けた状態になったりすることが稀に起こるそうです。
また、付属のスタンドについても、安定感があまりない、安っぽいという意見もありました。
おすすめの液タブ
どれも良い点や悪い点がありますが、個人的なおすすめでいうと
おすすめ
・値段を気にせず描き味重視ならXPPenのArtist 16セカンド
・ショートカットキーを駆使したい方やメカニカルなデザインが好きな方にはArtisulのSP1603
という感じ。
Artist 16セカンドは今回紹介した中では視差が恐らく一番少なく、ペンの沈み込みもほぼないため絵の描きやすさは抜群だと思います。
またXPPenはWacomについでお絵かき用タブレットのシェア率も2位なので安心感もあるかと思います。
自分もArtist16セカンドの上位機種である、Artist Pro16を使っていましたが、描き心地は抜群で、視差やペンの沈み込みなどほとんど感じられなかった。
-
【XP-Pen】Artist Pro16実機レビュー!X3チップ搭載の最新ペンはすごい?前モデルとの比較!
こんにちは。兼子です。 兼子 とうとう買ってしまいました XP-Pen Artist Pro16を。 実は以前に記事で、XP-Penから新商品が出たぞ!!って ...
続きを見る
ただスタンドが付かないし、値段も高めなので、お金に余裕がある人はおすすめ。
SP1603は他にない独特なデザインで、ショートカットキーの多さも圧倒しております。
大抵の男は心をくすぐられるようなデザインをしています。
また付属品も充実しているので、初心者にもおすすめです。
という感じで格安液タブ5機種の比較でした。
どれも安くて高性能ですが、微妙な差があります。
何を一番に優先したいかってのを考えて決めると良いかなと思います。
液タブ選びの参考に少しでもなれば幸いです。
それじゃ!